プレナスなでしこリーグカップ1部決勝戦で浦和レッドダイヤモンズレディースを1対0で破り、念願の初タイトルを獲得したジェフユナイテッド市原・千葉レディース。メンバー全員がそれぞれの役割を果たし、粘り強いサッカーを表現。チームの総力と走力を結集させ“全員攻撃・全員守備”のスタイルが実った結果だった。

ディフェンスリーダーの櫻本尚子は言う。
「チームのコンセプトを再認識して戦えたことは大きかった。自分たちの強みは走れることだとみんなが思っていて、下手くそだけど“頑張ろう”という気持ちがあったからこそ。若手もしっかりした選手が多く、上の選手が走っているからサボれない雰囲気もあります。みんなが同じ方向を向いています」

自信を掴んだチームは、再開したなでしこリーグ第11節ＡＣ長野パルセイロレディース戦でも1対0で勝利。瀬戸口梢のコーナーキックをキャプテンの上野紗稀が決め、加入後の初ゴールを決めた。
「やっとやっと取れた得点なので、（リーグカップで優勝した先週に続いて）2週連続ですごく嬉しいです」（上野）と笑顔で話した。

7月から続く公式戦では6試合負けなし（5勝1分）でチームは勢いに乗っている。

その中で、27日（日）にはホーム・フクダ電子アリーナにＩＮＡＣ神戸レオネッサを迎える。なでしこリーグ第5節では2対0で敗れているが、カップ戦では準決勝でぶつかり、体を張った泥臭い守備と最後まで落ちない運動量をみせると、カウンターを武器にチャンスを決め切り1対0で退けた。しかし、簡単に倒せる相手ではないことは選手の誰もが分かっている。各ポジションに力のあるタレントが揃っているのだ。

チームの攻撃の核である成宮唯は「リーグ戦では負けていますし、代表選手も合流しているので（カップ戦準決勝とは）全然違うサッカーになると思います。相手も必死にくるはずです」と口にした。

ただ、自分たちのスタイルを発揮し、積み上げてきたモノをすべて出す。カップ戦で結果を出したことを強みに試合を進めたい。

今季、3試合目の開催となるフクアリでのホームゲームは、彼女たちの背中を後押ししてくれるはずだ。
「ホームゲームとなるフクアリの試合はモチベーションを高く臨めます。サポーターの皆さんにたくさんの応援をしてもらえるので、女子サッカーの魅力やひた向きさを前面に出せるように、そして勝って終われるように頑張りたいです」と櫻本は熱い口調で語った。

終盤戦に向けてラストスパートを仕掛けるジェフユナイテッド市原・千葉レディース。目標とするリーグ戦二桁勝利まで、あと“4勝”と迫るが、勝利をするにはパワーを与えてくれるフクアリの力が必要になる。

今こそ、サポーターと共にジェフユナイテッド市原・千葉レディースのサッカーを見せつけたい。