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試合日程・結果

2016 SEASON MATCHESU-18 試合日程・結果

悲願のプリンスリーグ関東昇格まで、あと2勝――。

「高円宮杯U-18サッカーリーグ2016千葉 Div.1」を制したジェフ千葉U-18は、千葉県代表としてプリンスリーグ関東・参入決定戦に臨む。初戦の相手は、山梨県を制した日本航空高。勝てば25日に行われる決定戦へと進み、日本大学藤沢高校(神奈川県)vs昌平高校(埼玉県)の勝者と対戦。この2試合に勝利することができれば、彼らの舞台は「プリンスリーグ関東」へと昇格する。

この試合に懸ける意気込みの強さは、武南高(埼玉)との決定戦で敗れた昨年の同大会でもピッチに立ったボランチ、武藤真平の言葉に表れている。

「昨季は『プリンスリーグでプレーしたい』という思いだけで1年間やってきました。でも武南戦に負けて全部終わってしまったので、すごく悔しかったです。だからこそ、今の後輩に同じ思いはさせたくない。プリンスリーグに昇格して、来季は後輩を良い場所でプレーさせてあげたい」

今季のジェフU-18は、“千葉県予選”となる県リーグ1部を14勝3分1敗の圧倒的な戦績で制覇。しかし江尻篤彦U-18監督は、「簡単ではなかった」と振り返る。

「結果的に(開幕から)7連勝しましたが、内容で対戦相手を圧倒したものはほとんどなく、夏までは苦しみましたね。前半戦の千葉明徳戦(第6節・3○0)と、日本体育大学柏戦(第7節・4○0)は良いゲームができたと思っていますけれど、あとはちょっとしんどかったです」

トップ昇格したDF岡野洵やサガン鳥栖に加入したGK辻周吾を擁した昨年のチームと比較して、指揮官は今季のチームをこう評する。

「昨季ほど“個”を持っていないのが、特長といえば特長かもしれません。ポジティブに考えると、“みんなでサッカーしている”と言えますが、ネガティブに捉えると、“個が足りない部分をチームでなんとかするしかない”というところになります」

それでも、チーム一丸となって“手数をかけないサッカー”を徹底し、その完成度を高めてきた。武藤と同じく昨季のチームでレギュラーだったMF中村駿太郎は、「良い結果」を出すための手応えを掴んでいる。

「チームの雰囲気はすごく引き締まっていて、昨季と少し違う感じがしています。今は(菊池)俊吾がしっかりまとめてくれています。ほかの3年生も昨季の試合に多く出ていて“怖さ”が分かっています。エジさん(江尻U-18監督)からも『日ごろの行いが全て試合に出る。気を付けろ』と言われています。そういうのを徹底できていると思うので、参入戦の日までずっと気を抜かずに、モチベーションも高く持てれば、良い結果を出せると思っています」

初戦の対戦相手となる日本航空高は、近年急速に力をつけてきた山梨県屈指の強豪だ。2012年度には冬の全国高校サッカー選手権大会に出場。今季のチームは山梨県リーグを15勝2分1敗の成績で制し、全国高校総合体育大会では7年ぶりに県予選で優勝して本大会でベスト16に進出。関東高校サッカー大会でも4位に輝いた。今年度の全国高校サッカー選手権予選では3回戦で名門・韮崎高にPK負けを喫したが、県内では山梨学院高、韮崎高、帝京第三高と並ぶ実力校として1年間を通じて見事な成績を残している。

特に、柏レイソルU-15出身のDF平久竜土とGK高橋正也を中心とする堅守は特筆に値する。また、左サイドバックの佐藤和斗と右サイドバックの松土準が放り込むロングスローは大きな脅威。ドリブラーのMF三吉直樹、抜群の身体能力を誇るFW岩下俊城にも警戒が必要だ。江尻U-18監督が言う。

「日本航空は本当にチームとしてしっかりしています。目立って何かをするような秀でた選手はいないと思いますが、本当に粘り強く守備を固めて、フリーキックやロングスローなどでワンチャンスをモノにします。向こうが粘り強くやるんだったら、こっちも粘り強く徹底して、ミッションを遂行するだけです。“隙を与えないサッカー”をしなければいけないと思っています」

プリンスリーグ関東への昇格は、ジェフU-18の悲願。「あと2つ」の壁を突破して“昇格”を成し遂げるために、まずは23日、“ホーム”市原スポレクパークで日本航空高を迎え打つ。